9: ●
今井りか委員長 質疑に各学童の要望についてどうお応えしているかというのがあったかと思うんですが。
人権・
地域教育課長。
10: ●
人権・
地域教育課長 失礼いたしました。
クラスが大規模等になる場合につきましては、まず、国のほうから学童クラブに配置する職員の基準というのが示されております。支援員のほうが、おおむね40名以下を1クラスとしまして、2名配置するということになっておりますので、それを超えることがないように、2名で十分目が行き届く範囲ということで、それ以内の人数での運営を行っております。
また、それ以上学童に通いたいという子が多くなった場合につきましては、当然、支援員の確保という問題があるんですけども、可能な限り支援員を確保して、クラスをまた増やすと。また、場所の問題もございますけども、そのような形で努めておるところでございます。
なお、今現在におきましては、待機児童、今日現在におきましては出ていない状況でございます。
11: ●
今井りか委員長 竹森委員。
12: ●
竹森衛委員 それでは、この指導員さん、支援員さんというのは専門性が問われるわけですけれども、今現在、研修を受けるカリキュラムは、例えば、発達理論、心理学、教育概論、児童福祉概論、社会福祉援助論、学童保育の実践に独自に必要な基礎知識として学童保育概論、保育実習などがありますけども、実際にこれから、今お話をされた35名の予定されている方は、この専門性を問われることに対して、どのようなカリキュラムの中で研修を受けられるのか、お答えください。
13: ●
人権・
地域教育課長 まず、資格試験のほうに、受ける要件が整っている方が35名ということで、必ずしもその人数が今回、来年1月、2月に予定している研修を受講されるわけではございません。そこだけ、すみません。
研修の内容でございますが、16科目ございまして、6分野16カリキュラムございます。大きな6つを申し上げていきますと、まず1つ目が、放課後児童健全育成事業の制度の理解を深めていただく。その中の科目といたしましては、放課後児童健全育成事業の目的及び制度内容を知っていただく内容、また、放課後児童健全育成事業の一般原則と権利擁護がどのようなものであるかというところ。また、子ども家庭福祉施策と放課後児童クラブについて学ぶと。
2つ目の大きな分野といたしましては、子どもを理解するための基礎知識。その中に、子どもの発達理解、また、児童期の生活と発達、障害のある子どもの理解、特に配慮を必要とする子どもの理解。
3つ目の大きな分野といたしましては、放課後児童クラブにおける子どもの育成支援。その中には、放課後児童クラブに通う子どもの育成支援、子どもの遊びの理解と支援科目、障害のある子どもの育成支援。
4つ目の大きな分野におきましては、放課後児童クラブにおける保護者・学校・地域との連携・協力。その中の科目といたしまして、保護者との連携・協力と相談支援、また、学校・地域との連携。
5つ目の大きな分野におきましては、放課後児童クラブにおける安全・安心への対応。その中の科目といたしまして、子どもの生活面における対応科目、安全対策・緊急時対応。
6つ目の大きな分野といたしまして、放課後児童支援員として求められる役割・機能。科目といたしまして、放課後児童支援員の仕事内容、放課後児童クラブの運営管理と運営主体の法令の遵守。
以上が学ぶ分野、カリキュラムとなっております。
14: ●
竹森衛委員 それだけ一生懸命学んで、『学童保育指導員の仕事』とか『学童保育ハンドブック』とか、こういう本もあるわけですけれども、ここには幅広い知識と実践が要求されるわけです。全国学童保育連絡協議会、この書物を出版しているところなんですけれども、実施した調査で、週20時間働いていらっしゃる指導員さんで、年収150万円未満の方が約50%です。本市は、国が処遇改善すると言っていますけれども、実際のところ、どのようになっているのかお答えください。
15: ●
人権・
地域教育課長 まず、処遇改善のほうにつきましては、今年度、令和4年の2月から学童クラブに従事する職員への処遇改善を国のほうから制度をつくっていただいておりまして、当市のほうでも活用を始めさせていただいております。
ただ、やはり、学童クラブの従事する時間と申しますのが、学校があるときについては午後から、夏休み等長期休業中については朝から夕方までと、大変不規則な勤務というのもございます。
また、一方、処遇改善、賃金が上がれば人員の確保がスムーズにいくかと申し上げますと、そうでない一面も実はございます。よく言われる「年収130万円の壁」ということで、どうしても扶養の範囲内で働きたいとおっしゃる方もいらっしゃるというのが実情でございます。処遇改善を進める必要も感じながら、そういった方々に対しての対応というのも、両方考えていかなければならない中で、支援員の確保というのが非常に難しい課題となっておるところでございます。
16: ●
竹森衛委員 今はソフトの分野なんですけども、ハードの分野で、市長の施政方針に基づいて予算が計上されているわけですけれども、晩成小学校第2児童クラブの整備工事を行って、秋には開設予定と。これによって、地域の皆さんがご要望なさっていたそういうことが、実際に現実にそれが進んでいくわけですけれども、あわせて、白橿児童クラブや真菅児童クラブ、今井児童クラブ等の
施設整備をするわけですけれども、これによって、いわゆる大規模と言われている学童保育所、児童クラブの改善は今後どのように進められていくのかお答えください。
17: ●
人権・
地域教育課長 今後の放課後児童クラブ、
施設の改修と申しますか、工事の予定でございますが、今、委員お述べいただきました、まず白橿の児童クラブ、あと、真菅の児童クラブにつきましても利用者が多いということから改修の予定をしております。また、今井小学校区の第3児童クラブにおきましても改修の予定がございます。
先ほど委員お述べいただきましたように、晩成の児童クラブが、2学期の途中ということもございまして、来年の1月からの開所予定をしておるんですけども、今年度、晩成の児童クラブを開設いたしまして、先ほど私が申し上げました工事以降につきましては、今現在、利用者の人数から鑑みまして、今のところは、それ以上の工事の予定というのはない状況でございます。
18: ●
今井りか委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
19: ●
今井りか委員長 これをもって質疑を終わります。
これより討論に入ります。討論はありませんか。竹森委員。
20: ●
竹森衛委員 議第60号、橿原市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について、反対の立場で討論いたします。
平成30年9月に上程された本条例の2度目の一部改正であります。職員の配置基準の参酌化により、子どもの安全のための基準を令和8年3月末まで緩和することを継続する中身になっています。
自治体の判断で、放課後児童支援員などが資格なしで、不可・可でいえば可ですが、1人でも可とされてしまいます。2020年度までは経過措置期間中だったため、講習を受けていない人も基準を満たす支援員として取り扱われていたことが、講習未修了者が全国で勤務していた実態が顕在化することになりました。このことは非常に重大です。高い専門性を持った指導員を配置すべきであります。
コロナ禍での子どもの発達環境を公的に保障し、安全と健康を守るために、先ほど言いましたように、高い専門性を持った指導員を配置すべきであるということは言うまでもありません。
また、賃金は言うまでもなく、準公務員的な身分を含め、処遇の抜本的な改善をしっかり国に要請することを述べて、反対討論といたします。
21: ●
今井りか委員長 これをもって討論を終わります。
これより、本件について起立により採決いたします。
本件は原案どおり可決すべきであると決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
(起立する者あり)
22: ●
今井りか委員長 起立多数であります。よって、本件は原案どおり可決すべきであると決定されました。
日程第2 議第63号 財産の取得について
23: ●
今井りか委員長 次に、日程第2、議第63号、財産の取得についてを議題といたします。
提案理由の説明は既に本会議で終わっておりますので、直ちに質疑に入ります。
質疑はありませんか。竹森委員。
24: ●
竹森衛委員 公表開札録、これを頂いているわけですけれども、入札の参加業者が2業者ということで、これは入札、結果としてこの会社が落札していらっしゃるわけです。もっと県内とか、楽器を販売していらっしゃる業者の方がいらっしゃると思うんですけども、そこへ入札の範囲。これは条件付一般競争入札で、事後審査なしということで、入札の種類としてそれが書かれているわけですけれども、それが1点。
それから、22の小中学校への音楽用の楽器や備品、これをどういうふうに配分するということで、子どもたちの学校生活の中でそれをよりよくしていくために、落札価格は消費税を含んで1,954万9,574円なんですけども、その備品は一体どういうものがまくばられるのか、お答えください。
25: ●
今井りか委員長 契約検査課長。
26: ● 契約検査課長 まず、2者応札があったということでございますが、もともとで申し上げますと、今回の発注におきましては、物品品目、俗に我々が申し上げていますカテゴリーというところで申し上げますと、教育・保育の部門から募集をかけました。そのうち、本来でありますと、市内業者育成のために市内業者を範囲とするのですけども、これにおきましては県内業者全てを含めてということになりましたので、全業者でいきますと、このカテゴリーに登録されております96者の中から応札いただけるような形で入札を執行いたしました。
27: ●
今井りか委員長 教育総務課長。
28: ● 教育総務課長 今回、6月定例会で補正予算を2,000万円組ませていただいて、その後、校長会のほうで各校に「どのような楽器が必要ですか」というのを調査をかけさせていただきました。その結果、今挙げさせてもらっています2,000万円弱の、各校、小学校で大体20万円から80万円、やっぱり部活がありますので中学校では160万円から340万円の範囲なんですけども、その分で楽器のほうを調整させていただいて、配分させてもらう予定です。
29: ●
竹森衛委員 配分される楽器は、打楽器ですか、木管楽器ですか、それとも金管楽器ですか。
高い楽器でいうたら、それこそ相当な金額がするわけです。52年前、僕は奈良商業で打楽器をやっていましたから、吹奏楽で。そんなん、公立高校の楽器というのは、私学の持っている楽器とは雲泥の差なんです。シンバルはジルジャン、大太鼓や小太鼓はラディック、ホルンはアレキサンダー、ユーフォニアムはベッソン、トロンボーンはバック、トランペットはコーン、クラリネットはクランポン、フルートはムラマツ、それこそ、それをそろえたら何億という楽器の値段になるわけですけど、今回、この金額でどういうものを、どういう形で。例えば、八木中学校はマーチングバンドで、吹奏楽で金賞と優れた成績を取っていらっしゃいますけども、各小中学校で、その22校、どういう形で、例えば、何をどのようにまくばられるのか、お答えください。
30: ● 教育総務課長 小学校では、やはり、マリンバ(木琴)、ビブラフォン(鉄琴)が高額の楽器になっています。中学校では、チューバで68万円、バリトンサックスで52万円というのが高額になっています。
学校ごとに調査させてもらって、やはり特色というんですかね、八木中学校では、おっしゃるとおりマーチングのものが多いです。マーチングスネアドラムとか、バスドラムとか、マーチング用のチューバ等を購入希望されています。小学校におかれましては、やっぱり学校の特色というか、音楽の担当の先生が選んでいるんですけども、今井小学校だったらお琴とか、沖縄のエイサー用のパーランクー(小さい太鼓)を購入して音楽で使われるとかという学校、それぞれ特色を出されて、要求されています。
31: ●
今井りか委員長 ほかに質疑はありませんか。高橋委員。
32: ● 高橋圭一委員 竹森委員からの質疑にありましたけれど、2者が応札されたということで、広く県内に広げて96者あったと。96者あって2者しか応札がないというのはちょっと解せないんですけれど、そこのところ、何か把握されていたら。
33: ●
今井りか委員長 契約検査課長。
34: ● 契約検査課長 先ほど申し上げた96者と申し上げますのは、教育・保育のカテゴリーになっております。教育・保育のカテゴリーの中には、学校用教材、図書・刊行物、楽器、スポーツ用品、部活用品、ユニホーム、屋内外の遊具、保育用品等々含まれてきます。ですので、96者という件数は非常に多い件数にはなりますけれども、この中から、特に物品ですので、得意分野と申し上げますか、取扱い品目を業者さんのほうに任意で書いていただいております。その中で「楽器」と書かれている事業者さんにおかれましては、現在、今の96者のうち11者ございます。したがいまして、本来、楽器として、得意分野として応札できる可能性のある方で申し上げますと11者というふうに減りますので、実際には96者じゃないということをまずご理解いただきたいと思います。
それと、2者しか応札がなかったということにつきましては、あくまでも我々といたしましては一般の競争入札を行っておりますので、公告を行いまして、ホームページ等々でお出しさせてもらった中での応札ですので、この点につきましては、いろんな状況があると考えております。例えば、今現在でしたら、いろんな物品が入りにくいような状況、コロナであったりとか、ウクライナの問題であったりとかということも鑑みなければいけないであるとか、ほかには、納期の問題があるのかと。一応、納期の問題につきましては、発注当初に発注課のほうで納期は必ず間に合うのかどうかの確認はしておりますので、間に合うというふうな確認は取っておりますけれども、もしかすると、これも少なかった理由の1つではないかというふうに考えております。
35: ●
今井りか委員長 ほかに質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
36: ●
今井りか委員長 これをもって質疑を終わります。
これより討論に入ります。討論はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
37: ●
今井りか委員長 これをもって討論を終わります。
これより本件について採決いたします。
本件は原案どおり可決すべきであると決定することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
38: ●
今井りか委員長 ご異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決すべきであると決定されました。
以上で本委員会に付託されておりました議案の審査は終了いたしました。
日程第3 所管事務調査 (1)「第2期教育大綱アクションプラン及び教育に関する事務の点検・評
価」について
39: ●
今井りか委員長 次に、日程第3、所管事務調査(1)「第2期教育大綱アクションプラン及び教育に関する事務の点検・評価」についてを議題といたします。
担当理事者より説明を求めます。教育総務課長。
40: ● 教育総務課長 用意しておりますこの資料は大丈夫ですかね。これをご覧ください。
今回、第2期教育大綱アクションプランの評価報告も含めた令和3年度の事業評価報告書になります。
その内容につきましては、めくっていただいて1ページ、「はじめに」のところにありますように、令和3年度から7年度までの5年を期間とする第2期橿原市教育大綱、これは本市の教育目標を達成するための基本方針ですけども、それを法に基づき市長が策定しました。この基本方針に記載の事項についての到達目標や達成状況などを明示したアクションプランを作成し、現在、教育目標の達成に向けた取組を進めております。
昨年度までは、教育委員会におきまして、法の規定により、教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況について点検・評価を行ってきましたが、アクションプランの策定を機に、今年度から、市長が管理及び執行する教育に関する事務についても同様の点検及び評価をすることになりました。この報告書は、市長及び教育委員会がそれぞれの権限に属する教育に関する事務の令和3年度を振り返り、事業計画の取組状況と成果、課題や今後の対応につきまして点検及び評価を行い、総合教育会議における協議及び事務の調整を経て共同で報告するものになっております。
2ページからは、評価の対象・方法ということで、まず、(1)教育大綱の体系を記載。Iが就学前、IIが生涯学習・社会教育に分類と。(2)からアクションプランの各事業計画と権限がどこにあるかというのをそれぞれ記載しております。
次、5ページです。
(3)評価の流れとしまして、まず担当部署が11ページ以降にあります評価シートにより3年度を振り返り、取組状況、課題、課題への対応方針等を記載しております。外部評価としまして、教育委員会の権限に属する事項は、学識ヒアリングを、5ページの下にありますように、重松奈良教育大学名誉教授、岡田天理大学副学長の両氏に依頼しまして、10月6日に、教育長をはじめ教育委員同席の下、事務局各課とのヒアリング、意見交換を行うとともに、両教授と教育委員会との懇談会を実施いたしました。その後、下にありますように、10月24日に総合教育会議を開催し、双方の評価を連動して行いました。
次に、6ページ、3.評価のとりまとめにつきましては、総合評価の指標として、まず、Aが「目標達成済み」、Bが「目標達成に近い」、Cが「目標達成まで遠い」、Dが「目標達成が困難」の4段階で最終的に評価をしております。評価の件数としましては、47件中、Aが7、Bが27、Cが8、Dが5ということで、割合で言いますと、右にありますグラフですけども、Aが15%、Bが57%、Cが17%、Dが11%になっております。
7ページからが、10月6日に開きました学識ヒアリングの後、最後に行われた懇談会での内容になります。
まず、(2)、各シートに対しては、学識ヒアリングの方からは、「コロナ後の変化に対応してください」「学校教育、社会教育、生涯学習を含めた教育の全体的な構造の構築と共有」「発見した課題を解決していくような自己評価サイクルへの取組」「教育データの活用」などのご意見をいただきました。
10月24日開催の総合教育会議は、右の(3)全体的な意見内容に記載をしております。中身としましては、「PDCAのA(アクション)の部分が少し見えにくい」「次の予算に反映することも考慮し、評価の時期を検討してほしい」「評価指標として、研修直後のアンケート結果よりも、研修で得た知識を実際の現場で使えているかといったアンケートまで踏み込んでほしい」「目標値、実績値が分かるようグラフ形式の表示にしてほしい」「歳入の確保に取り組んでもらいたい」などのご意見をいただきました。
次、9、10ページは評価シートの見方になっておりまして、11ページからそれぞれの事務の点検及び評価の内容を記載しております。
構成としまして、教育総務課の内容を例にご説明します。19ページをご覧ください。
まず、左上から、数字がありますが、まず、教育大綱、基本方針として、「I 就学前の保育・教育、学校教育」、方針として「01 就学前の保育・教育の充実」、取組として「03 望ましい
施設環境整備」、右に行きまして、担当課名ということで教育総務課。市長か教育委員会どちらが評価するかというのが、ここに丸で、今のこの事業につきましては「教育委員会の評価」についていますので、ここがもし「市長の評価」になると学識コメントはありません。隣が総合評価ということで、この事業ではBとしています。
教育大綱に基づき、目標に向けて具体的にどのような事業をするのかというのがこの事業計画。この計画につきましては、No.0050で保育所・幼稚園の再配置を記載しております。
この計画を進めるための目標を記載しておりまして、書いてあるとおり、質の高い保育・教育を提供するため、公立幼稚園を再編し、認定こども園を整備するという目標を掲げています。
この事業計画の評価指標としては2つ。1)公立幼稚園の再編件数。現段階では計画策定中ですので、件数は記載しておりません。2番目として、地域住民及び保護者への適正配置に関する説明会の開催件数ということで、3年度の目標値が5件に対しまして、実績が3件です。4年度以降の目標値としては10件としています。
その指標をグラフ化しているのが20ページの右側の表になります。
まず、取組状況としましては、19ページ中段の右側にあります。令和3年6月に橿原市保育所・幼稚園適正配置検討委員会から提出された答申に基づき、現在、再配置実施計画策定に向け、議会、地元自治会、市PTA連合会、幼稚園の保護者に説明を順次行っている。その中で、計画を策定・実行するには関係者の一定の理解を得なければいけないこと。実際に公私連携で認定こども園を開設するのには、事業者が参入してくれないと話にならないので、条件等についてどう詰めていくのかが現在の課題となっている。
課題への対応として、関係者には一定の理解を得るために、分かりやすい資料による分かりやすい説明を心がけ、出てきた意見やアンケートに真摯に対応し、不安を少しでも解消する。事業者には、ヒアリング等による条件整理を行うようにしていくということで、目標が達成できると考えまして、20ページの上にありますように総合評価をBとしております。
10月6日のヒアリングで、学識経験者のコメントにありますように、「民間事業者は、経営が成り立つ交通の要所、確実に子どもが集まる場所しか対応しない。市民から、より条件がよくなるよう厳しく言われるので、やはり行政との妥協点が難しい」「公立幼稚園の再編を進めていく上では幼稚園の存続論は強いが、教育行政としては必ずしもそうはいかない。再編がなぜ必要なのか、効果性があることを住民の方に理解していただくしかない」とのコメントをいただいております。
10月24日、総合教育会議のコメント備考欄も記載をしております。
他の事業についても同様の構成内容となっております。当該報告書につきましては、11月28日開催の教育委員会議での承認を得て、今定例会に報告しております。
議会報告の後には、市民の皆様にご理解をいただくという法の趣旨にのっとりまして、広く周知を図るため、市のホームページに掲載してまいります。
41: ●
今井りか委員長 今回、所管事務調査で協議いただく内容は多岐にわたります。この場での質疑につきましては、ある程度総括的な質疑を行っていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、質疑はございませんか。上田委員。
42: ● 上田くによし委員 ただいまご説明をお受けいたしました。教育大綱の作成からこのアクションプランの評価報告、並びに教育事務についての点検・評価報告ということでお示しをいただいたわけですけれども、この間、総合教育会議などで議論を経てこられたというふうに思います。私も会議のたびに傍聴させていただき、つぶさにその議論に耳を傾けてまいりました。
7ページ、8ページの中で学識経験者の方からのご意見をお載せいただいているところです。そこでは、教育の全体的な構造をつくっていく、そのために人材を大切にしていかなければならない、その重要性について述べられているところです。先ほど来の議論にもありましたように、安全な放課後児童クラブを経営するためには、支援員さんを確保していかなければならないと。当然、この後の項目にもありますけども、安全な学校給食を提供するためには、給食調理員を確保していかなければならないと。行政においては、水道行政であれば水道の職員、生活環境の確保のためには例えばごみ収集の職員であったり、マンパワーを確保していくということについては欠かせない点であろうかというふうに思います。
このたびの12月議会におきます関連議案では、橿原市の職員の定年延長に関する条例提案などもなされているところですけれども、そういったことの影響によって、新規に採用される職員が抑制されてしまうのではないだろうか。また、そのことによって年齢層が高くなってしまうのではないかと。橿原市の行政全般の職員においては、低年齢層の離職の傾向が強く見られていると。そのような状況に不安や懸念を抱くわけですけれども、これは、人事的な面について、その点についてのお考えをお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。
43: ●
今井りか委員長 企画戦略部長。
44: ● 企画戦略部長 給食調理員さんにつきましては、現在、定年不補充という形で、新規採用を控えている状況でございます。
あと、定年延長に伴う新規職員の抑制ということでございますけれども、現在も再任用制度を導入している中で、フルタイムの再任用制度を取っている方につきましては、定数管理の中に入っておりますので、これは65歳まで定数になっております。したがいまして、定年延長になったということであっても、65歳まで定年延長になるんですけれども、現状としては同じというふうに考えていただければということで、今回、定年延長制度に伴う新規採用の抑制というのはないというふうに理解しております。
今回、地方公務員法の改正の趣旨といたしましては、少子高齢化に伴いまして、高齢期の職員の最大限の活用と、また、その知識・技術・経験を継承していくということでございますので、引き続き技術の伝承等を継続してやっていくというふうに考えております。
45: ● 上田くによし委員 その点について、もう少しだけですけれども。このような形で、高齢であっても、働きやすい職場を確保して、労働力の充足を図っていくということになろうかというふうに思います。高齢者の方々におかれましては、例えば、介護をしながら仕事ができるような高齢者部分休業の制度について研究をしてほしいとか、そういったこともお声としては伺っているところです。今お話にありましたように、年齢を重ねてもその経験を生かしたというふうな職務が与えられることが求められるのかなと。学識経験者の中でも、適材適所な人材配置ということも言及がなされているところです。
ただ、当然、肉体的な衰えも加味していかなければならないというふうなところから、ご高齢になってこられた際に、その職員の能力を生かしていく、その点についてどのようなお考えをお持ちなのか、全体的な面でお願いしたいと思います。
46: ● 企画戦略部長 当然、高齢、60歳を超えるという形になると、体力の低下も見えてくるかと思います。そこにつきましては、例えば、給食調理員であれば給食調理員という形で採用されておりますので、その中でどのようなことができるのかというのは、所属とも検討しながら配慮していく。また、短時間勤務等の話もあったと思いますけども、こちらにつきましては、また引き続き検討も加えていきたいなというふうに考えております。
47: ●
今井りか委員長 ほかに質疑はありませんか。高橋委員。
48: ● 高橋圭一委員 6ページで報告いただきましたけど、評価のとりまとめ、総合評価。目標値に対する実績値、取組み状況、課題を総合的に判断し、「教育に関する事務の点検・評価」における学識経験者のヒアリング、これは左のページの2名の方ですね。及び総合教育会議の委員というのは市長を含めて教育長、教育委員の方々の意見を受けて、以下の基準で最終的に評価しましたということになっております。
以下の基準でという、Aはこう、Bはこう、Cはこう、Dはこうとあるんですけど、最終的にこの評価はどういう機関で決定されたんでしょうか。
49: ●
今井りか委員長 教育総務課長。
50: ● 教育総務課長 この総合評価につきましては、まず、評価シートのほうで各担当が、ここに総合評価の判定理由というのがあると思うんですけども、そこを基にBだったらBというのを判定しました。それを学識経験者の方から、そこを上げるべきか、そのままかというのを議論させてもらって、総合教育会議にかけさせてもらって、その決定です。
51: ● 高橋圭一委員 ということは、私の認識がちょっと違っていて、逆やということですね。まず、こういう評価なんだけどという形で学識経験者の方に。ではなくて。(「まず担当課です」と教育総務課長呼ぶ)
ごめんなさい。もう1回確認。
52: ● 教育総務課長 担当課がまず総合評価を決めます。それを受けて学識の方が、それがいいものか、正しいものかというのを判定されました。最終、総合教育会議にかけました。
53: ● 高橋圭一委員 最終、総合教育会議で決定しているということなんですね。分かりました。
54: ●
今井りか委員長 ほかに質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
55: ●
今井りか委員長 以上で質疑を終わり、説明を終わります。
所管事務調査 (2)「橿原市いじめ防止基本方針」の改定について
56: ●
今井りか委員長 次に、「橿原市いじめ防止基本方針」の改定についてを議題といたします。
担当理事者より説明を求めます。学校教育課長。
57: ● 学校教育課長 「橿原市いじめ防止基本方針」の改定につきまして説明させていただきます。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。
「橿原市いじめ防止基本方針」の改定につきまして、事前にお配りをさせていただいております資料1「橿原市いじめ防止基本方針」、資料2「『橿原市いじめ防止基本方針』の改定について(概要)」、資料3「パブリックコメント実施結果概要及び意見内容と回答」、資料4「児童生徒への『いじめ』に関するアンケート調査結果」、以上の4点の資料を基に説明させていただきます。
まず、お手元の資料2「『橿原市いじめ防止基本方針』の改定について(概要)」をご覧ください。
本市の「いじめ防止基本方針」は、平成25年の「いじめ防止対策推進法」の施行に伴い、いじめの防止、いじめの早期発見及びいじめへの対処のための対策を総合的かつ効果的に推進するため、平成28年3月に策定いたしました。
国は、平成29年の3月に「いじめの防止等のための基本的な方針」の改定と「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」の策定を行いました。奈良県が「奈良県いじめ防止基本方針」を令和3年3月に改定したことを受け、このたび、「橿原市いじめ防止基本方針」を改定することとしました。
改定に当たりましては、弁護士や大学教授等から成る「橿原市いじめ防止対策委員会」や、小中学校の校長会の会長、法務局やこども家庭相談センターなどの関係機関の代表等から成る「橿原市いじめ問題対策連絡協議会」からも意見聴取をして、改定案を策定してまいりました。その後、本年の10月ですけれども、パブリックコメントを実施させていただきました。
改定に当たりましては、主な内容といたしまして、右側に書いてございます。
続きまして、主な改定点につきまして、資料1の冊子におきまして、何点かピックアップして説明をさせていただきます。
まず、いじめ対策についての基本的な考え方としまして、冊子、資料1の6ページをご覧ください。
4段目になります。「さらに」という欄になります。「さらに、一見けんかやふざけ合いのように見えても、見えない所で被害が発生している場合もあるため、背景にある事情の調査を行い、被害児童生徒の気持ちに寄り添い、いじめに該当するか否かを判断することが大切である」という項目を追記しております。
続きまして、飛びますけれども、14ページをご覧ください。
一番下の項目になります。「いじめが解消したとみられる場合でも、いじめを受けた児童生徒の自尊感情が著しく低下したり、心的外傷によりPTSD傾向を示したりすることが考えられる。そこで、引き続きいじめを受けた児童生徒を十分観察し、場合によっては医療機関や児童相談所等の関係機関とも連携し、心のケアや支援を行う」ということを追記いたしております。
続きまして、学校が実施する取組についてということで、ちょっと戻りますけれども、11ページをご覧ください。
(1)の3段目に、学校いじめ防止基本方針につきましては、ホームページへ掲載するなどにより、児童生徒や保護者が確認できる措置を取る、また、年度当初に説明するという内容のことも追記しております。
続きまして、12ページになります。
(3)につきまして、学校におけるいじめにつきましては、適切に対応するためということで、学校の先生についての資質というものを記載しております。
続きまして、13ページから15ページにかけましては、「学校におけるいじめ防止等のための取組のポイント」ということで記載をしておりますけれども、こちらについては、大半を追記したものでございます。
続きまして、重大事態への対処についてですけれども、初期対応の重要性、危機感の持ち方、事実関係の調査の中での保護者対応を追記しております。
具体的には17ページをご覧ください。
1)のところで、重大事態の意味について、最後の段落になりますけれども、「児童生徒や保護者等から重大事態の可能性を有する事案に係る申立てがあった場合、学校は、事案発生時の様子や被害状況などについて時系列に沿って聴取を行い、危機感を持って初期対応を行う必要がある」ということを記入させていただきました。
内容につきましては、以上が主な改正点となります。
続きまして、パブリックコメントの結果について説明させていただきます。
資料の3をご覧ください。
令和4年10月3日から31日にかけましてパブリックコメントを実施しました。閲覧場所につきましては、資料3の(4)に記載しているとおり、市の
施設及び市内各小中学校で、市のホームページにも掲載をしております。
7人の方から57件の意見をいただきました。57件のうち20件につきましては、資料3に記載のとおりですけれども、大半が文言に関するものですけれども、いただいた意見を参考に改正しております。
資料3の裏面、意見番号の19番につきましては、資料1の14ページをご覧ください。
3)いじめへの対処の2つ目ですけれども、「加害児童生徒については、その行為について厳正に指導するとともに、内面に抱える不安や不満、ストレス等を受け止めるよう心掛け、適切に専門機関につなげる」と、この文言を追記しております。
続きまして、「橿原市いじめ防止基本方針」の改定に当たりまして、橿原市立小中学校の全児童生徒を対象にアンケートを実施しましたので、結果をご報告させていただきます。
資料4をご覧ください。
めくっていただいた1ページ目になります。
アンケートの項目につきましては、目次に記載されているとおり、1から9の項目をアンケート調査いたしました。ただし、小学校の1・2年生につきましては1から5までの質問となっております。
主な質問の内容と回答についてですけれども、まず、3ページの質問2、「みなさんの学校にもいじめから子どもを守るきまりがあることを知っていますか?」との質問に対しましては、「知らない」もしくは「内容は知らない」を合わせると60%以上になっております。そういうことも踏まえまして、今回、このアンケート実施後に「いじめ防止基本方針」の簡単な概要というものを周知させていただきました。
続きまして、質問3、「いじめから子どもを守るきまりについてどう思いますか?」については、7割が「子どもの意見も聞いてほしい」という回答でした。市の基本方針につきましても、「学校いじめ防止基本方針」というのが、各学校で策定する方針ですけれども、そこの基本方針の策定におきましては、学校全体でいじめ防止に取り組む観点から、「学校基本方針の策定に際しては、児童生徒等の意見を取り入れ」という文言を追記、記載しております。
質問8、「いじめを見かけたときにあなたはどうしますか」につきましては、「黙って見ている」という回答は少なく、「だれかに相談する」「とめる」が多くを占めております。市の基本方針におきましても記入しておりますけども、学校における取組のポイントにつきまして、日常的な児童生徒との信頼関係の構築、生徒児童が自らいじめの問題について考え、主体的にいじめの防止に向けて行動させるような取組ということが重要であると考えております。
最後に、質問9、「いじめをなくすために大人にしてほしいこと」について。これにつきましては、「子どもの様子をしっかり見てほしい」「話をしっかり聞いてほしい」「いじめに気づいてほしい」が上位でした。基本方針におきましても、「教職員においては、日頃から児童生徒の心の動きをきめ細かく観察するなど、児童生徒の理解に努め、相手の思いを真摯に受け止め、自分の思いを適切に伝える優れたコミュニケーション能力を備えること」ということを記載しております。
「橿原市いじめ防止基本方針」につきましては、本定例会報告後、改定をしまして、その後、改定された市の基本方針を基に、各学校におきまして「学校いじめ防止基本方針」を策定いたします。
58: ●
今井りか委員長 ただいまの説明に対して質疑等はありませんか。竹森委員。
59: ●
竹森衛委員 今ご説明があったんですけど、資料1の6ページ、「学校や市教育委員会は、このような見守りが可能となるように、教職員がゆとりをもって児童生徒と向き合うことができる環境を整えるとともに、児童生徒がいじめを訴えやすい体制づくりをすることが必要である」と、こう書いています。実際に教育長も中学校で教鞭を執っておられますけども、実際、先生は、それこそ過労死寸前の時間まで仕事をされているわけです。一方でこう書いているけど、ほんなら、どういう体制づくりをするのか。
同時に、アンケートの調査結果の設問についての主な回答が列挙されていますけども、「あなたが、もしいじめにあったらどのように解決しますか?」と。小学校、中学校で複数回答で、「だれにも相談しない」、これは965の回答があるわけです。まず、大体、学校の先生に相談する、その次に親、友達、これは3本柱です。実際には、8ページ、ここにも回答が書かれていますように、「学校に相談してもなんも解決しない」と、こういうシビアな子どもの思い。「警察に通報する」。実際にしようと思ったら、こんなん、なかなか勇気が要る。せっぱ詰まって警察へ行くということになりますけども。「家出して一人で暮らす」。もうほんま、深層心理の中で吐露されているわけですけれども、中学校で。
小学校では、「弁護士に相談する」。偉いなと思うわけです。敷居が高くて、そんなん、なかなか弁護士に行けないわけですけども。「学童の先生に話す」。放課後児童クラブの役割というのは大きいわけですけれども。
これらの、本当に誰にも相談しないと。その子どもたちに、今、過労死寸前といいますか、先生というのは、ほんまに身を粉にして子どもたちのために仕事をなさっているわけですけれども、その環境と体制づくり。文言では書いていますけども、現場でそれが実際に、これですらちゃんと読み合わせしてはるのかどうか。八木中学校でいうたら、今、900名余りの生徒が通っていますけど、先生が60人、70人、職員会議で会議をされるわけですけども、こういうものを実際に実践の場で、この言葉どおりにしていくとしたら、どんな処方箋、手だてがあるのか。
教育委員会としては、立派な「いじめ防止基本方針」を出されていますけども、現場の先生は、それこそ寝ないで仕事をしても24時間しかないわけです。体力も、仕事をそれだけ。そんなことをしたら、人間、潰れてしまいますけども。この辺に関して、このアンケート結果をどういうふうに受け止めて進めていかれるのか。なかなかそれは今の時代に。例えば、「証拠を集めてSNSに上げる」とか。ネット時代ですから、チャットとかのほうが相談しやすいと。先生に言うよりも、チャットで相談するほうがいいと。LINEやツイッターでダイレクトメール、LINEを使うと。こういう方法だって、相談のしやすい、リモートで小学校の子が相談したいとか、LINEの相談窓口、リモートで話しやすいと。昭和の時代には考えられないようなこういう回答が出ていますけれども、教育長は総合教育会議に、市長もそうですけども、実際にどうこれを現場で活用するということを考えていらっしゃるのかお答えください。
60: ●
今井りか委員長 教育長。
61: ● 教育長 私は、いろんな機会にお話しさせてもらっているのは、まず、子どもたちには、自分を大切にできる、自分を大切にする、そしてまた、ほかの人も大切にできる、そういった思いやりの心を育んでいってほしいというふうな話をしております。
やはり、いじめといいますのは
人権侵害でもある。物すごい
人権侵害だと思います。ですから、それをなくしていくには、まずそういった心の面の教育というのが必要であるというふうに思います。それは、いじめだけと違って、全てにおいて必要な部分であるのかなと。人生にとって、人の心を思いやる心というのは最も大切なところではないかなというふうに思うところです。そういった心を育むことによって、1つは、先生方の多忙化の中に子どもへの対応というふうなものが少しでも減っていけばなという思いも込めております。
私も竹森委員が言われるように教員をしておりました。そのとき、中学校現場ですので、3年生ぐらいになりますと、24時間営業だということもありまして、1年間ほとんど大好きなお酒も飲まないでいたという時期もございました。ですけれども、そういった中で、教員として多忙だけれども、やっぱりこの子を何とかしたいというふうな思いの中で、先生方が今、頑張っていただいているというふうなことを私は感じております。
そして、アンケートの結果の中でも、本当に、「だれにも相談しない」というふうなことを回答している子どもたちがいてるというふうなこと、大変心苦しいといいますか、残念に思うところもあるんですけれども、学校の先生方は子どもと真摯に向き合い、頑張っていただいているというふうな思いの中でいるところです。
学力・学習状況調査の中で、小学校の結果なんですけれども、「先生は、あなたのよいところを認めてくれていると思いますか」というふうな子どもたちに対するアンケートで、9割ほどの大変高い、全国的に比べて高い結果で、「認めてくれている」または「認めてくれているように思う」というふうな結果が出ているというふうなとこら辺もございます。
ですから、そういったことも踏まえまして、子どもと寄り添っていく、子どもとしっかりと向き合っていくというふうなことをこれからも先生方はやっていただきたいというふうに思うところです。
それと、この中に、ゆとりをもって児童生徒と向き合うことができる環境と。これは環境ですので、1つは行政の仕事でもあるのかなというふうに思います。やはり人材を学校現場に、可能な範囲といいますか、人を入れて、そして、いろんな人の目で子どもたちを見ていくというふうなことも必要であるというふうに思うところでございます。
62: ●
竹森衛委員 教育長は現場でそうやってやってこられていますけど、いろいろいじめはあるんです。僕は61年前に先生にいじめを受けたんです、香久山小学校で。もう天寿を全うされていますけど。取りあえず、タケモ。うちの子どもも忘れ物が多いから、「竹森」と言われないんです。タケモ。よく忘れ物をしていたわけです。笛がないと。ほんなら、先生が机の戸棚の後ろへ隠してはりました。私、忘れ物が多いので。友達が、実は、「そこへ先生が隠しているで」と教えてくれたわけ。だから、生徒間は生徒間でそれはいろいろありますけど、先生だって、そんないけずする先生がいてます。教育長は知ってはると思います。先生も神様じゃありませんから。この前の保育園の3人の女性の方の問題もそうです。
そら、いじめの種類というのはいろいろあって。ただし、自分で自分の命を絶つというような、そういうところへ行くまでにどうやって、そういうことを未然に。いじめはもちろんそれの最初の入り口になるわけですけど、そういうことをなくすためには、やっぱりこの環境づくり。現場で、いじめられていても、先生に声をかけられないぐらい忙しいと。親でも、例えば子どもが何か言うてきたら「忙しい」と、こう言いますやん。「そんなんやったらもうええわ」と。自分で自分の身を守らなしゃあないと。昔、日本へ来てはったチャック・ウィルソンという人がアメリカでいじめられていたわけです。だから、物すごく筋肉隆々の体にしはったわけです。もう二度と近づかせない、力で抑えると。そうやっていじめをされないようにしたということをおっしゃっていましたけど。
どういう形で、そやから、この基本方針を。「だれに相談してもしゃあない」というこの声を、これはもちろん無記名でしょうけども、それを重きに捉えてもらわんと、そんなん、なかなか、それを防ぐというところまで持っていくのには大きな道のりが要ると思うわけです。今、教育長がお答えになったように、人をいじめないようなそういう社会をつくっていくと。俗に言う「気働き」という言葉はもう死語になっていますけども、人のために気を使うと。そういうありようで、やっぱりこれを防止していくために、この基本方針をほんまに実のあるものにしていただきたいです。
63: ●
今井りか委員長 ほかに質疑はございませんか。(「いいですか、協議会に」とうすい副議長呼ぶ)
協議会にいたします。
午前11時16分 協議会
───────────────
午前11時19分 再 開
64: ●
今井りか委員長 委員会に戻します。
ただいま、うすい副議長から
発言がありまして、「児童生徒への『いじめ』に関するアンケート調査結果の4項目の中に、いじめをしてもいいと思っている人がいる。結果として5%いる生徒に対して、加害生徒へのケアサポート、未然防止策はあるのか」というご質疑がございまして、担当課の回答によりますと、「いじめに対してもいろんな方が関わっていくのが大事であって、そういう事実確認を行う中で、いろいろ、フォローであったり、ケアであったり、加害児童の背景を丁寧に聞き取ったりというふうに努力はしている」というふうな回答がありました。
ほかに質疑はありませんか。高橋委員。
65: ● 高橋圭一委員 資料3の「パブリックコメント実施結果概要及び意見内容と回答」というところの右のページの意見No.1、該当ページは2ページの3段落目ということですから、2ページ、「はじめに」のところです。「はじめに」のところで3段落目。意見については、「女子学生が亡くなる」というのを「女子学生がいじめを原因として亡くなる」というふうに。理由は、「文脈として唐突」というふうに意見があった。それに対して、市の回答は、「事実のみを記載した」ということなんですけれど、これ、確かに平成25年の3月の事案で、私もよく存じております。これは、二転三転した第三者調査委員会の報告によれば、自死といじめが直接結びついたというのではなかったと。いじめは存在したというふうに報告があったかと思います。まずその点について。
66: ●
今井りか委員長 学校教育課長。
67: ● 学校教育課長 委員のおっしゃるとおりでございます。
68: ● 高橋圭一委員 そして、遺族側からは損害賠償請求という形で訴訟が起こされて、1審、奈良地方裁判所では、4月ですかね、判決がありましたよね。そこでは、いじめについての自死というふうには認められていないということで、相手側は控訴されているというのも事実でしょうか。
69: ● 学校教育課長 委員のおっしゃるとおりでございます。
70: ● 高橋圭一委員 ということは、現時点ではそれが事実であるというふうに認識されているということで問題はないと思うんですけれど、これが、高裁によって判決がまた変わってきたりとかということになると、当然ながらそのときにはまた変えていかなければならない可能性も残されているというふうな認識でいいかと思います。
確かに、ここにも書いているように、平成25年に「いじめ防止対策推進法」というのが成立しました。ただ、これは、私どもの案件があるずっと前に、よくご存じだと思いますが、滋賀県の大津での凄惨ないじめ事件というのがあって、ここの法に至ったというふうに私も認識しておるんです。ただ、私も議員になったときにこの話を調べていくうちに、橿原市には、大津に匹敵と言うたらおかしいけど、大津にも増して凄惨ないじめ事件があって自死があったということはご存じかと思います。
ですから、この平成25年の案件で、「『命の大切さ』に関する教育の在り方を再度見直すきっかけとなりました」というふうにこのところで書いているならば、その事実は全くここには入ってきていないんですよね。だから、そこのところが風化されてしまうのではないかという懸念があるんです。これ、教育長とも一度お話ししたんですね。教育長はよくこのお話を知っておられたんですけれど。ここに入れるか入れないかは別として、そこのところの認識は、教育委員会も含めて風化させないでほしいと。これは要望だけにしておきます。回答をいただく必要はないと思うので。そこのところだけまたよろしくお願いします。
71: ●
今井りか委員長 要望です。
ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
72: ●
今井りか委員長 以上で質疑を終わり、説明を終わります。
所管事務調査 (3)委員会視察について
73: ●
今井りか委員長 次に、(3)委員会視察についてを議題といたします。
3月4日の本委員会におきまして協議していただき、コロナの感染状況等を見た上で実施を判断するとし、内容、時期につきましては委員長に一任と決定いたしました。
今年度の委員会視察につきましては、新型コロナウイルスの第8波が既に来ていることと、県内の感染者が高止まりではございますが、オンライン視察など視察の方法もいろいろございますし、また、実際に見てみないと分からないこととかもあるかと考えますので、私といたしましては、適切な対策を講じまして行政視察は行ってもいいのかというふうに考えますが、これについてご異議ございませんか。
74: ●
竹森衛委員 現地に行くのですか。
75: ●
今井りか委員長 オンライン視察を含めて、いろいろこれは今後、委員内で協議していきたいというふうには考えますが。
76: ●
竹森衛委員 委員長にお任せしますけど、75万人、90万人という報道されている、感染者数が。
77: ●
今井りか委員長 では、ご異議ないようですので、そのように決定いたします。
以上をもちまして委員会を終了いたします。
なお、委員会の報告につきましては、全文委員会録とし、委員長にご一任願いたいと思いますが、ご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
78: ●
今井りか委員長 ご異議なしと認め、そのように決しました。
これをもって本日の
文教常任委員会を閉会いたします。本日はどうもご苦労さまでした。
午前11時26分 閉 会
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